カラーマネージメント     Lesson 2

カラーマネージメントと言われても、たぶん聞き慣れない言葉ではないかと思います。
CGやDTPなどを楽しむに当たり、「色」は避けて通れない要素です。
目で見た「色」が、そのままCRTに表示できるのが理想なのです。
また、CRTに表示されている「色」がそのままプリントアウトできるのが理想です。
そして、どのコンピュータで見ても同じ色に見えるのが理想なのです。

「えっ!みんな同じに見えないのですか?!」なんて言う人が多いと思います。
コンピュータによって、見え方が相当違うものなんですよ。
最近では、Windows9xや2000などのOSでICMファイルによって個体差を無くそうとしていますが、まだまだ個体差は著しいものがあります。
一方、MacはカラーシンクなどOSでサポートしていますのでWindowsほどの個体差はありません。
また、Macはほとんど1社で製造しているので、その差はより縮まりますが、WindowsのようにAT互換機の上に載っているOSなのでその差は図りしれません。

さて、いよいよ本題の本当の色を見るための方法について話を進めましょう。
まずはCRTです。
真の色を見るためには、まだまだ液晶では力不足です。
DSTNは論外、TFTでも力の差はありますが、表現力に関してはどちらも発展途上なのです。


CRTの調整法

CRTの前面にサングラスのようなフィルタを被せているなら外してください。
このフィルターは能力のないCRTをいくらか見やすくするためのお呪いですので、なるべく外した状態での使用を勧めます。
また、ビデオ関係をTrue Colorまたは24ビットカラー以上に設定してください。
True Colorに出来ない時は満足な調整は出来ませんがHigh Colorで我慢しましょう。


ほとんどのCRTには最低コントラストとブライトネスの調整つまみが付いています。
まずはブライトネスから調整します。
壁紙が表示されている外側に黒い縁があります。(何も表示されない黒の部分です。)
ここを本来の黒に設定する必要があります。これが黒の基準になるわけですからブライトネスを上げすぎて白っぽくなっていたら真の黒を表示できていないことになります。
調整方法はまず、ブライトネスをフル(明るく)にします。徐々に暗くしていって、外側の黒い縁がしっかり黒くなったところで止めます。

次に、コントラストです。
黒地に白の文字を表示させてください。
白い文字が目に浸みない程度にコントラストを上げてください。
CRTセット物のメーカーPCのCRTは、ほとんどコントラストが高い製品はありませんのでFullの状態でOKです。

もう一度、先ほど行ったブライトネスの調整をしてください。


本当は、ガンマやカラー調整の付いているCRTもありますが、カラー調整は難しいので今回は見送ります。
さて、調整前と比べてどのように変わりましたか?
この状態が、CRTや目にとってベストの状態です。
薄暗くて見づらくなった人は買い換えを考えた方が良いかも・・・(^^;
これは、CRTやビデオカードの能力が低い場合が多いので、ビデオカードは最低2D用VRAM4M、RAMDAC200以上を勧めます。

True Color表示に変更して、画面がチラチラするようでしたらリフレッシュレートを高くすると直ります。(75Hz以上)
オンボードのビデオではリフレッシュレートを変更できる機能は備えていない場合が多いのであきらめましょう。(^^;

これで、簡単にCRTの調整が出来ました。
また、アプリケーションによってガンマ調整が出来る場合があります。必ず行ってください。

これらの調整は、どのPCで見ても同じに見えるようにするための行為です。
調整がされていないPCで描いたCGは、他のPCで見るとイメージが違って見えると思って間違いありません。
他のPCも調整されてなければ見え方はグチャグチャになってしまうかもです。(^^;

後悔しないために、新規購入時や買い換え時にはCRTとビデオ関係を選択できるPCを見付けてください。
メーカー物のセット物は絶対にお勧めできません。どうしてもメーカー物にこだわるならCRTだけでも別売りを選択すべきです。
お勧めのCRTメーカーは『EIZO』又は『NANAO』です。★onyのトリニトロンに神話があるようですがブラウン管よりも、その後ろにある制御装置の実力で差が付くことを覚えていてください。
お店で見比べれば一目瞭然ですよ。(セカンドチョイスはMITUBISHIかな?)

また、上と下のカラーバーが1色でも違う色に見えたらインターネットにおけるカラー表示が満足に行えていません。
               

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